キャリアアップ助成金の支給審査に関わる条件緩和について

キャリアアップ助成金(正社員化コース)の支給要件が、令和3年4月1日取り組み分以降の申請について変更が行われております。

従前の要件では、正規雇用等へ転換等した際、転換等前の6か月と転換等後の6か月の賃金を比較して、以下のアまたはイのいずれかが5%以上増額していることを求められていました。

ア・基本給および定額で支給されている諸手当(賞与を除く)を含む賃金の総額
イ・基本給、定額で支給されている諸手当および賞与を含む賃金の総額
(転換後の基本給および定額で支給されている諸手当の合計額を、転換前と比較して 低下させていないこと。)

ですが、この5%上昇要件を満たさないために、受給が受けられなくなるケースがあったかと思いますが、令和3年4月1日変更後の新要件では、正規雇用等へ転換等した際、転換等前の6か月と転換等後6か月の賃金(基本給および定額で支給されている諸手当を含む賃金の総額であり、賞与は含めない。)を比較して3%以上増額していること、に変更されました。

これは、実質的な条件緩和と言ってもよいでしょう。なぜなら、賞与は中小企業にとっては不確定要素の多い賃金であり、また、賞与は支給義務がないため、賞与を原則支給しない規程にしている企業もあります。そのことからも、基本給および諸手当の合計のみで、3%以上に増額すればよいというのは、キャリアアップ助成金の受給のハードルが下がったと言えると思われます。

仮に、基本給および諸手当の合計額が18万円の従業員の場合、転換後に合計18万5,400円以上の賃金にすればよい計算になりますので、この2%下がった要件は、差が大きいのではないでしょうか。
ただし、ここで注意が必要になりますが、基本給のみ3%上昇させても、手当の金額がそのままでは要件を満たしませんので十分に注意すべきと思います。

キャリアアップ助成金の支給申請は、助成金の中でも比較的に取り組みやすい制度になっておりますので、有期雇用契約労働者を、無期または正規雇用する場合には、ぜひ活用していただきたいと思います。当事務所においても、キャリアアップ助成金支給申請書の作成・提出代行を行っておりますので、お気軽にご相談下さい。