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いまひそかに増えているとされる「静かな退職」という動きにご注意ください

2022年~2023年ころから言葉として認識され、じわじわとその動きが広がってきている、「静かな退職」についてお考えになったことはありますか?

 

昔は働かないおじさんなどと揶揄され、モチベーションの低い40代~50代などの労働者が問題になった時期はありましたが、昨今は、少々違います。

実際の退職はしないけれども、退職している状態に近い、最低限の仕事しかしない、意欲的・自発的に働かない、必要最小限の動きで淡々と仕事をこなすだけ、意見・発言もなくコミュニケーションをしない、などといったような働き方をすることが「静かな退職」とされます。

 

ワークライフバランスや働き方改革による影響の一環で生まれた働き方ともいえ、頑張りすぎない働き方という言い方をすることもあるそうです。

なぜ頑張らないのかということに着目すると、「仕事より生活が大事だから」・「仕事よりプライベートを優先・充実させたいから」といったワークライフのライフ優先の考えをもつ方が増えていること、またそれとは別のベクトルで、「がんばっても報われない」・「努力しても評価されない」という意欲はあっても消極的な考えの方もいるようです。

 

こういった静かな退職は、頭打ちになっている中高年の世代だけではなく、コスパ・タイパの重視やプライベートを大事にする20代の若者世代にも広がっているとのことです。

 

会社としてできることとしては、より働きやすい職場環境を整えることや、会社とのエンゲージメントを高めること、コミュニケーションを活発にして個々の意見を吸い上げること、DX/GXを進めて新しい取り組みを行うこと、リスキリング・学び直しなどを従業員ができるような環境を整えることなどがあるかと思います。

 

人手不足かつ物価高騰の折に、働かない従業員を増やしたり放置したりすることは大きな問題です。こまめに従業員とのコミュニケーションをとること、素直な意見を言いやすい状況を作り上げること、「つながり」を重視した企業風土づくりが必要になるでしょう。

 

当事務所においても、従業員の働きぶりについてのご相談を承っておりますので、働き方改革にお困り事業主の方は、お電話やお問い合わせフォーム等によりお気軽にお問い合わせくださいませ。

 

リスキリングについての当事務所過去記事

https://www.leitfaden.jp/reskilling2023

 

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https://www.leitfaden.jp/contact/

 

カスハラ(カスタマーハラスメント)への対策について厚生労働省の動きについて【続報】

近年問題化が加速しているカスハラ(カスタマーハラスメント)について、厚生労働省は、カスハラとはなんであるかを定義づけした上で、そのカスハラの対応を企業に対して義務づけるという方針を示しました。

 

そもそも、カスハラ(カスタマーハラスメント)とは、顧客や取引先などから受ける悪質・不当な注文や要求のことで、著しい迷惑行為であり、ハードクレームと言われることもあります。

 

近年、カスハラはエスカレートしており、土下座の強要や、長時間の罵倒による拘束など、被害を受ける労働者が増加しており、体制の整備が求められていました。

 

厚生労働省の方針案では、カスハラの定義について、以下のような内容となっています。

 

1.顧客や取引先、施設利用者、関係者らが行うもの

2.社会通念上相当な範囲を超える言動であるもの

3.労働者の就業環境が害されるもの

 

以上の3つの要素を【いずれも】満たすものと定義する方向性で、その言動の内容や手段からみて判断し、1回の行為でも該当するものとしたいそうです。

 

以前からあったクレーマーの発展形であるカスハラですが、正当なクレームと、ハラスメントとの線引きや、業種・業態による対応の差異についても盛り込んで、法令や指針を定めるべきだという意見があるようです。

 

カスハラを受けることによって、業務の妨害をされますし、労働者単位でみたときにはメンタルヘルスの不調につながる場合があるので、対策は急務でしょう。

現時点でも、厚生労働省のホームページでは、ハラスメント対策の案内パンフレットがありますので、ご参照ください。

 

 

カスタマーハラスメント対策リーフレット(厚生労働省)

https://www.no-harassment.mhlw.go.jp/pdf/casuhara_leaflet6P.pdf

 

 

あかるい職場応援団(厚生労働省)

https://www.no-harassment.mhlw.go.jp/

 

 

 

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【当事務所過去記事】カスハラの対策について

https://www.leitfaden.jp/kasuhara/

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当事務所においても、ハラスメント対策についてのご相談を承っておりますので、社内外のハラスメントやその対策にお困りの事業主の方は、お電話やお問い合わせフォーム等によりお気軽にお問い合わせくださいませ。

 

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https://www.leitfaden.jp/contact/