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岩手県の物価高騰対策賃上げ支援金のご案内

現在、岩手県では、昨今の物価高騰対策として、賃金引上げの支援金事業を行っています。

所定の計算式において、1時間あたりの賃金単価を50円以上引上げして賃上げを行う事業主に対して、従業員1人あたり5万円、最大20人分(100万円)を上限として支給するとのことです。

 

令和6年2月5日より受付がはじまっており、現在15,000人分以上の申請が入っているそうです。給付の上限は、岩手県全体で最大40,000人までとし、上限人数に達し次第受付終了、もしくは上限人数に達しなくても令和6年11月15日(金)で受付終了となる旨がリリースされています。

 

賃上げの対象時期は、令和5年4月1日から令和6年9月30日までの賃上げを対象としており、賃上げの方法や金額によっては、過去(令和5年4月1日まで遡れます)の賃上げについても支給対象になり得ます。また、まだ受付を行っている最中ですので、賃上げは今からでも間に合う可能性があります。ただし、賃上げしたあとで根拠なく賃金水準を元に戻すようなことは従業員の不利益になり、様々な問題が発生する可能性がありますので、賃上げは慎重に行っていくようにした方が良いでしょう。

 

岩手県の賃上げ支援金のリンクを下記に示しますので、ご参照ください。

 

岩手県物価高騰対策賃上げ支援金

https://iwate-bukkakoutoutaisaku.pref.iwate.jp/

 

当事務所においても、従業員の賃金に関する事柄についてのご相談を承っておりますので、賃上げに悩まれる事業主の方は、お電話やお問い合わせフォーム等によりお気軽にお問い合わせくださいませ。

 

 

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日本における女性の社会進出・会社での働きやすさについて

3月8日は国際女性デーでした。国際女性デーとは、国連が提唱・議決し、世界の多くの国で記念し制定されている女性の地位向上・差別解消を目指す日とされています。

その国際女性デーにあわせて、イギリスの経済誌「エコノミスト」が女性の働きやすさランキングを発表しました。そのランキングによると、2023年の日本の女性の働きやすさランキングは、29か国中の27位とのことでした。

※ランキングの対象国はOECD(経済協力開発機構)の加盟国のうち主要な29か国

 

さまざまなことにおいてジェンダー平等が目標とされる昨今において、あらためて日本における女性の労働環境や社会進出について考えるべきときに来ているのではないでしょうか。

 

エコノミスト誌のランキングでは、女性の労働参加率、女性の賃金額、女性と男性との賃金格差、女性の管理職の割合、産休・育休・看護休暇等の取りやすさなどが指標に影響しているとのことでした。

こと労働環境においても、いまだに昭和型の採用計画・職務の割り当て・賃金テーブルなどが採用されがちです。肉体的な性差の影響も少なからずありますが、出産・育児を経験することや子育てへの負荷の過多などにより昇進ルートから外れてしまいやすいことも考えられます。

 

財務省財務総合政策研究所によると、女性労働者の産後1年の賃金は、6割から7割も減少するという報告もあり、経済的な負担については女性だけが不利益を受けることがあるのだと見受けられます。また、男性の育休取得率も低く、出産だけではなく育児についても女性に負担が偏っている現実もあります。

 

そもそも、女性が働きやすい環境とは何なのでしょうか?いま、立ち返って考えてみませんか?

女性の正規労働者、女性の管理職・役員・経営者の割合が増えることも、もちろん必要であり大事なのですが、いままでの「ふつう」を転換し、会社における男性と女性の格差をなくすこと、賃金も含めて職務の平準化をすること、子育てに寛容な環境づくりをすることなども大切になるのではないでしょうか。

 

参考リンクを以下に示します。

 

男女共同参画局:国際女性の日

https://www.gender.go.jp/international/int_un_kaigi/int_iwd/index.html

 

財務総合政策研究所:仕事・働き方・賃金に関する研究会 報告書

https://www.mof.go.jp/pri/research/conference/fy2021/shigoto_report.html

 

ユニセフ:SDGs・目標5「ジェンダー平等を実現しよう」

https://www.unicef.or.jp/kodomo/sdgs/17goals/5-gender/

 

当事務所では、女性労働者の活用・仕事と家庭の両立などに関するご相談を承っておりますので、従業員の働き方などについてご不安・ご不明な点のある事業主の方は、ぜひお気軽にお問い合わせくださいませ。

 

 

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女性活躍促進の専門家によるハンズオン支援の参加企業の募集について

岩手県環境生活部・若者女性協働推進室では、女性活躍促進に向けた取組において課題を抱えている 岩手県内の企業や団体等をモデル企業とし、モデル企業に対して社会保険労務士やキャリアコンサルタント等の専門家アドバイザーを無料で派遣することで、若者女性がより働きたいと思える企業創出を支援する事業を実施することになりました。現在、モデル企業の募集が行われています。

 

モデル企業の対象となる企業は、主に女性活躍の推進により人材確保やイメージアップにより企業価値を高めたいとのお考えを持つ岩手県内に本社または主たる事業所を置く企業、個人、法人及び団体であり、規定の応募用紙に記載された内容及び必要に応じて行うヒアリングの内容により審査のうえ選定された10社までとのことです。

 

本事業の目的は、女性活躍に向けた課題に応じて社会保険労務士やキャリアコンサルタント等の専門家アドバイザーが訪問やオンライン、または電話やメール等での相談支援を行い、ハンズオンによる伴走支援となり、女性活躍支援・職場づくり支援の実践から定着までを無料でサポートするものです。

 

取り組みの様子などは、本事業の効果を他の県内企業へも波及させる目的を含むため、岩手県とモデル企業とで協議の上、事業実施期間中のモデル企業における女性活躍促進に向けた取り組みのプロセスや成果について、マスコミやウェブサイト(「いわて女性の活躍応援サイト」、「シゴトバクラシバIWATE」、ふるさといわて定住財団のホームページ等)を通じて紹介される予定となっております。取り組みの内容等の情報開示はありますが、企業のイメージアップやPR活動、告知の一環になるのではないでしょうか。

 

応募についてですが、応募の方法は、応募用紙(別紙様式)に記入のうえ電子メール又は郵送にて提出となります。また、応募の締め切りは、令和5年9月29日(金曜)〔必着〕となっております。審査・選定の結果は10月19日(木曜)までに通知されるそうです。

 

事業の詳細や、応募要項・応募用紙・チラシなどについては、以下のリンク先である岩手県の募集該当ページをご参照くださいませ。

女性活躍促進の専門家によるハンズオン支援の参加企業を募集します!

https://www.pref.iwate.jp/kurashikankyou/seishounendanjo/1004930/1066203.html

 

女性活躍に関する認証・認定制度の取得を目指す企業に対して、具体的な支援を受けることができますので、女性の活躍・就業定着やハラスメント防止問題について課題を抱えている事業主の方は一考の価値があるのではないでしょうか。

当事務所では、各種ハラスメント・女性活躍促進などに関するご相談を承っておりますので、労働環境整備についてご不安な点のある事業主の方はお気軽にお問い合わせくださいませ。

更新日:2023年11月09日

働き方改革推進によるサマータイムの導入について

日の長い夏場に取り組みやすい働き方改革として、サマータイムの導入をご検討してみてはいかがでしょうか。

サマータイムの導入は、個人ごとに設定する時差出勤とは微妙に異なり、基本的には多くの従業員にほぼ一斉に時間差勤務(30分~1時間程度早く繰り上げて勤務開始するなど)を設ける方法論となります。

 

日本では、なじみの薄いサマータイム制度の導入ですが、早い時間から勤務することで、通勤ストレスの緩和(渋滞混雑回避)効果や、涼しく明るい朝早くから稼働することにより空調・照明の節電効果が期待できます。また、終業後の夕方~夜もまだ比較的明るい時間になることから、余暇活動の活発化やコミュニケーション(仕事終わりの飲食等)によるストレス解消・経済効果も期待できます。

 

サマータイム制度の導入にあたっては先進事例が少ないという事実もありますが、今年コンビニ大手のファミリーマートが「ファミマサマータイム」を実施するとのリリースが発表されております。ファミリーマートさんではサマータイムの導入により働き方改革を推進する目的で、本社従業員を中心に繰り上げ勤務を2か月間行うとのことです。

 

ファミリーマート・ニュースリリース2023年7月14日分

「ファミマサマータイム」について

https://www.family.co.jp/company/news_releases/2023/20230714_02.html

(ニュースリリースのため先方都合によりリンクが切れる場合があります。ご注意ください。)

 

行動が比較的に活発になる夏場に、このような制度を導入することで、余暇活動が効率的に動けるようになるため生活の質やワークライフバランスの向上も期待できます。

働き方改革の推進について行き詰まり感のある事業主の方は、例えばサマータイム制度の導入をお考えになってみたり、または繁忙期・閑散期などによる業務時間の繰り上げ・繰り下げなどもご検討してみたりしてはいかがでしょうか。

 

と、ここまでサマータイムの導入を中心にご説明しましたが、コロナ禍を経て、時差勤務やテレワークを推進するなど、労働環境の整備にはいろいろな手法がありますので、御社の従業員の方のニーズに合った環境整備が望ましいかと思います。

 

当事務所では、働き方改革・業務の改善や効率化に関するご相談を承っておりますので、労働環境についてご不安な点のある事業主の方はお気軽にお問い合わせくださいませ。

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更新日:2023年11月09日

PPAP(添付ファイルの暗号化Zip送信)の問題点と代替案について

令和2年11月、当時の平井デジタル改革担当大臣が、政府(内閣府)でのPPAP廃止を宣言してから、はや2年以上の時間が経過しました。

 

そもそも【PPAP】とは、自動暗号化Zipファイル送信( 添付ファイルの暗号化Zip送信 )のこと(P:パスワードつき暗号化ZIPファイルを送信、P:パスワードを別メールで送信、A:暗号化、P:プロトコル)を一般的に指します。

2000年代後期から2010年代当初ころにかけて始まり、政府・自治体・企業で今でも利用されている手法ですが、仮に手動で暗号化したとしてもメールという方法を同一経路で利用しているので(メールのシステムのSMTPはセキュアではないため。ただしSMTPSの場合は安全度が高まる。)、安全性の担保としては弱いと近年指摘されています。

 

どうしてPPAPが問題なのかというと、添付ファイルとパスワードを別々にしているだけで、同じメールのシステムの上で送受信しているだけでは、メールを盗み見られる可能性があるためです。また、ウイルス対策ソフトのチェックが効かない場合があることも問題です。(ゲートウェイですべて弾くとやり取りができない、逆に受け付けるとウイルスメールもスルーしてしまう。)

 

代替手段としては、パスワードを教える際は、書面(郵送や手交)でのやり取りや、ショートメッセージやSNSでのダイレクトメッセージなど、他の方法を交えて二段階で確認するような手段を混交させることや、ビジネスチャットサービス(SlackやTeams、Chatwork、LINE WORKSなど)でのやり取りに切り替えること、また、オンラインストレージサービス(クラウドストレージ)でのファイル送受信・共有を行うことなどが挙げられます。

 

ただし、上記のそれぞれでも画期的で革命的な改善方法とは言えず、絶対的な代替手段とは言えない現実があります。

システムを新しく導入するとなると、コスト面での負担増も有り得ますし、各社ぞれぞれのやり方がありますので自社と他社とのギャップが生じることも想定されます。

 

DX(デジタルトランスフォーメーション)の深化・拡大により、ゆくゆくはPPAPに代わる新しい手段が適用される社会になるのかもしれませんが、いまだ発展途上の案件ですので、情勢を鑑みつつリスクとベネフィットを比較しながらよりセーフティーな(セキュアな)方法を会社間で構築できるよう取り組んではいかがでしょうか。

 

さて、今回は労務とは直接関係の無い話題を提起致しましたが、当事務所では、生産性向上に寄与する取り組み、作業効率化など労働環境改善に関するご相談を承っておりますので、作業能率向上の方法などについてご関心のある事業主の方はお気軽にお問い合わせくださいませ。

 

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更新日:2023年08月25日

コロナ禍の今だからこそ考える会社の健康経営について

ことビジネスシーンにおいて、健康経営という言葉が徐々に浸透してきていると思いますが、改めてこのコロナ禍の今だからこそ真剣に健康経営について考えて実践してみてはいかがでしょうか。

そもそも健康経営とは、80年代~90年代にアメリカのロバート・ローゼン氏が提唱した、従業員の健康に配慮する経営を実践することで従業員のパフォーマンスを最大化させ、生産性や効率化を向上させる取り組みを指します。

健康経営には、従業員の食事・運動・睡眠・メンタルヘルスケア・ストレスマネジメントそして人間関係の向上などへの配慮などが主な取り組み事項として挙げられます。従業員の心身の状態を良い状態に保つことで、モチベーションやパフォーマンスをアップさせ、会社の事業の生産性を上げるという流れです。

具体的には、
・禁煙を推進する(敷地内禁煙を徹底するなど)
・少数階層の移動にはエレベーターではなく階段を使うことを推奨する
・福利厚生としてヘルシーな社員食堂やそれにかわる配食サービス・おかず提供サービス等を提供する
・体重を測ることを習慣づけさせる(体重減少ができたらインセンティブ)
・血圧を測ることを習慣づけさせる(血圧低下ができたらインセンティブ)
・運動した距離・量や時間をシェアする(運動関連器具や施設利用費等を補助)
・歩くことを勧め歩数計や活動量計を個人ごとに配布する
・体重管理や運動量管理のアプリを導入する
・健康診断で異常がなかった場合や、効率化で残業を減らした場合などにボーナスを支給
・睡眠管理アプリで眠りの状態を可視化する
など
※ボーナスやインセンティブは、必ずしも現金とは限りません、賞品やクーポンなどいろいろと方法があります

このほか、ストレスチェックをしたり、メンタルヘルス対策のカウンセリングを導入したり、エンゲージメント向上のための褒め合う会(お互いの良いところを褒め合う機会)やありがとう会(お互いにありがとうの気持ちを直接言葉で伝え合う機会)などの実施をしたり等、できることはたくさんあります。

今回は、コロナウイルス感染症の感染対策ではなく、健康経営そのものについておさらいしましたが、実際にコロナ禍の影響で心身に不調をきたす従業員の方が多いことは当事務所でも把握しています。当事務所では、事業運営等についてのご相談を承っておりますので、お悩みのことがございましたら、どうぞお気軽にご相談くださいませ。

年次有給休暇取得促進期間について

厚生労働省では、年次有給休暇を取得しやすい環境整備を推進するため、毎年10月を「年次有給休暇取得促進期間」として、活動を行っています。

年次有給休暇については、ワーク・ライフ・バランス推進官民トップ会議で策定された「仕事と生活の調和推進のための行動指針」において、2020年(令和2年)までに、その取得率を70%とすることが目標として掲げられています。

しかしながら、厚生労働省の就労条件総合調査によると、年次有給休暇の取得率は2017年(平成29年)に51.1%と18年ぶりに5割を超えたものの、その前の27年間において2002年(平成4年)および2003年(平成5年)の56.1%をピークとして、その後低調な取得率が推移しており、また2010年(平成22年)ころから若干取得率の向上が見られるものの、依然として政府が目標とする70%には程遠い状況となっています。

このような中において、労働基準法が改正され、今年2019年4月から、使用者は、法定の年休付与日数が10日以上の全ての労働者に対し、毎年5日間、年休を確実に取得させることが必要となりました。(いわゆる「年次有給休暇の時期指定義務」が発生するようになったことを意味します。)

そのため、年次有給休暇の計画的付与制度を利用することも、年次有給休暇取得を遵守するために良い方法と言えます。つまり、年次有給休暇の計画的付与制度を導入することは、年次有給休暇の取得を促進するとともに、労働基準法を遵守する観点からも重要になるということです。

10月は、年末への対応に向けて徐々に忙しくなり大変ではありますが、前もって翌年(または翌年度)の年間勤務計画(会社の年間カレンダーの作成などにおける、所定労働日・所定休日ならびに計画年休の配分など)を始めるにはちょうどよい時期であるとも言えます。
年5日間の有給休暇の取得が義務となりましたので、計画的に年次有給休暇の付与を行い、円滑な業務運営を行いましょう。

ちなみに、厚生労働省では、この労働基準法の改正をきっかけとして、年次有給休暇の計画的付与制度の一層の導入が図られるよう、全国の労使団体に対する周知依頼、ポスターの掲示、インターネット広告の実施などを行い、周知広報に努めていくとのことです。

前述の働き方改革関連法改正における「年次有給休暇の時期指定義務」の内容および注意点等については、以下のページをご参照ください。

年次有給休暇の時期指定義務の開始について

年次有給休暇の時期指定義務の注意点

年次有給休暇の取得について、お困りのことがございましたら、お気軽にお問い合わせください。

(※時間単位の年次有給休暇(時間単位年休)の取得分については、確実な取得が必要な5日間の日数のカウントから差し引くことはできません。また、年次有給休暇の計画的付与制度を行うためには、労使協定を結ぶ必要があります。)

【解説】
※「年次有給休暇の計画的付与制度」・・・年次有給休暇の付与日数のうち5日を除いた残りの日数について、労使協定を結べば計画的に年次有給休暇の取得日を割り振れる制度。
(労働基準法第39条第6項)
年次有給休暇の計画的付与制度は、全従業員に対して一斉に同一の日に付与するという方式もあれば、部課・グループまたは従業員個人単位ごとに別々に付与するという方式もあります。各企業の営業実態に合わせて、業務に差支えの無いように付与するのがよいでしょう。


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更新日:2021年05月28日

36協定を届け出ていますか?

皆様の会社では、36協定を締結し、管轄の労働基準監督署へ届出はしていますか?

従業員に時間外労働(=残業のこと)や休日労働をさせるためには、36協定の締結が必要になります。

そもそも、36協定とは、労働基準法第36条に基づく労使協定のことであり、「時間外・休日労働に関する協定届」のことを指します。

労働基準法においては、労働時間は原則「1日8時間以内・1週40時間以内(これを法定労働時間といいます)」にするとされており、36協定の根拠規定となる同法36条には「使用者は、労働者に法定労働時間を超えて労働させる場合(残業させる場合)や休日労働をさせる場合には、あらかじめ労働組合または労働者の過半数を代表する者との書面による協定を締結し、これを行政官庁に届け出なければならない」という旨が定められています。

36協定は、時間外労働または休日労働をさせる労働者が1人でもいる場合は、(該当する労働者が1人であっても)36協定の届出をしなければなりません。
また、時間外労働または休日労働をさせる労働者の雇用形態は、すべての労働者が該当するので時間外労働または休日労働をさせる労働者が正社員以外であっても届出が必要です。

仮に、36協定を届け出ることなく労働者に時間外労働・休日労働をさせた場合は、労働基準法違反となりますので、注意が必要です。
(行政指導(労働基準監督署等からの是正勧告)の対象となります。また、罰則の対象となる恐れがあります。)

それと同時に、違法な長時間労働を行ってしまうと、会社の信用度の低下や従業員の離職が相次ぐなどの別の影響が発生する可能性もあり得ますので、やはり36協定を締結し、届け出ることは大事なことと言えるかと思います。

こういったことから、36協定の届出は必要です。

また、気を付けなければならないのは、36協定の有効期限が実質的に最大1年間であるということです。
起算日(時間外労働の累積の計算を開始する日)からの1年間で延長できる時間外労働時間数を定める必要があることから、その期間が経過・終了したら次の期間における届け出の更新が必要になるということです。

つまり、継続して時間外労働または休日労働をさせるためには、毎年必ず36協定を提出しなければならないということが言えます。

一般的に36協定は1年更新される場合がほとんどであり、逆をいうと1年に一度の事になりますので、36協定の届け出を失念してしまいがちです。
忘れずに提出するようにしましょう。

なお、当事務所では、36協定の作成・提出の代行を承っております。
36協定についてのご相談につきましても受付しておりますので、この機会にぜひご用命くださいませ。

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更新日:2021年05月28日

年次有給休暇の時期指定義務の注意点

「年次有給休暇の時期指定義務の開始について」では、有給休暇の付与に関する義務についてご説明しました。
そこで「年次有給休暇の付与の基準日において年10日以上の年次有給休暇が付与される全ての労働者について時期指定義務が発生」し、ほぼすべてのフルタイム勤務の正社員労働者が該当するといいましたが、ここで注意点があります。

ポイントは、フルタイム勤務の労働者についてのみ年次有給休暇の時期指定義務が発生するわけではなく、あくまでも、年10日以上の年次有給休暇が付与される全ての労働者について、時期指定義務が発生するということです。
これはつまりどういうことかというと、条件によっては、フルタイム勤務ではないパート労働者・アルバイト労働者についても、年10日以上の年次有給休暇が付与される方であれば、有給休暇を基準日から1年間に5日を付与しなければならないということです。

年次有給休暇の付与日数の表をご覧ください。赤文字で記載されている条件の労働者は、有給休暇の付与日数が10日以上となるため、5日の時期指定義務が発生することになります。

具体的な条件を以下に記しますので、該当する場合は、フルタイム勤務ではないパート労働者・アルバイト労働者であっても注意が必要です。

〇週所定労働日数が4日以下かつ週所定労働時間が30時間未満であること
かつ
〇勤続年数が3年6ヶ月以上経過し、かつ週4日(または年間169日〜216日)勤務していること、または、勤続年数が5年6ヶ月以上経過し、かつ週3日(または年間121日〜168日)勤務していること

年次有給休暇の比例付与については計算(表の見方)が少々難しいかもしれませんので、パートタイマー等の短時間勤務労働者がいて、その方が長期で勤続している場合など、注意が必要な場合があるかもしれませんので、お心当たりがあればすぐご相談ください。

(表)週所定労働日数が4日以下かつ週所定労働時間が30時間未満の労働者の年次有給休暇の付与日数

週所定労働日数 年間所定労働日数 勤続年数
6ヶ月 1年6ヶ月 2年6ヶ月 3年6ヶ月 4年6ヶ月 5年6ヶ月 6年6ヶ月以上
 

付与

日数

4日 169日~216日 7日 8日 9日 10日 12日 13日 15日
3日 121日~168日 5日 6日 6日 8日 9日 10日 11日
2日 73日~120日 3日 4日 4日 5日 6日 6日 7日
1日 48日~72日 1日 2日 2日 2日 3日 3日 3日

※年間所定労働日数は、週以外の期間によって労働日数が定められている場合です。

 


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更新日:2021年05月28日

年次有給休暇の時期指定義務の開始について

年次有給休暇の取得について、会社側が時季を指定した上で付与する義務が発生します。

そもそも、労働基準法において、有給休暇は一定の要件を満たす労働者に対して付与することが規定されています。
有給休暇は、正社員や契約社員などだけではなく、パート労働者・アルバイト労働者にも付与されます。(パート労働者など所定労働日数・時間数が少ない労働者については、所定労働日数に応じた日数の有給休暇が比例付与されることになっています。)

それが、今般の働き方改革関連法の改正(法律としては労働基準法の改正)により、本年2019年4月1日から、大企業・中小企業を問わず全ての企業で、年10日以上の有給休暇が付与される労働者について、うち年5日については、1年間以内に使用者(会社)が時季を指定して有給休暇を取得させる必要性(有給休暇の取得義務)が発生することになりました。
ただし、労働者ごとに有給休暇付与の基準日から1年間以内での義務です。2019年4月1日以降に付与された日を基準としてその日から1年間に5日を付与しなければならないという意味です。

年次有給休暇の時期指定義務の対象者は、有給休暇付与の基準日において年10日以上の有給休暇が付与される全ての労働者が該当します。
これは、6ヶ月以上継続勤務するフルタイム労働者の全てが該当することになります。(欠勤の日数や休職の状況等によっては該当しない場合もあります。)最近では時間限定正社員などもありますので、所定労働時間・日数の定義は、会社によって異なる部分はありますが、従来型の通常の働き方をする正社員の方はほとんどすべてが該当することになります。

有給休暇の取得は、労働者の心身のリフレッシュや健康の維持に必要とされており、今回の法改正においてそれが考慮・反映されたかたちとなっています。
今回、働き方改革関連法改正の中でも、猶予期間もなく中小企業でも義務化が図られたことにより、皆さんの会社でも大きな影響があることが懸念されます。

有給休暇の付与や管理、また就業規則の見直しも必要になる可能性がありますので、お困りのことがございましたら、お早めに当事務所までご相談ください。

 


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更新日:2021年05月28日